ブログエナメル














エナメルのヒールに色移りです。
保管中にいつついたか分からないという事でした。

エナメルの転写色移りはエナメル表面には色素はありません。
エナメル室内に透過しており、その沈着している色素を抜き取るという技術を当社は世界で初めて開発しました。

エナメル質を一時的に変化させて染み込んでいる色素を抜き取るという特殊な技術になります。
色素分離除去処理を行うには条件がありますが、エナメル質内に沈着している色素を抜き取ればかなり目立たない状態になります。

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最近エナメル製品の問い合わせが多いのですが、エナメルとはどのような特性を持った素材でどのような構造で製品になっているかをご存じない方が非常に多く、当社をご利用頂く前にエナメル製品とはどのような構造でどのようなトラブルが起きやすい素材なのかを理解することがまずは大事だと考えます。

よくお電話で「バッグのシミ落ちますか?」とか「コートの日焼け治りますか?」と問い合わせを受けますが、どのような素材でどの程度の状況なのかという部分を聞かずに答える事は不可能です。
もし、そんな問いに「あ、大丈夫です。落ちますよ」って簡単に答える業者さんがいたとしたら、100%そんな業者には出さない方が無難です。

「バッグにシミがあるんですけど落ちますか?」って聞く事は、例えるなら病院に電話して「熱があるんですけど治りますか?」って聞いてるのと同じだと思ってください。


素材の性質、トラブルの状態などをしっかりヒヤリングしたうえで、依頼品の状態をある程度イメージできて初めて元に戻すにはどのような方法が考えられるかを模索していくのが本来の修復の仕事です。

多くの人たちは見た目のデザインやシルエットでバッグや洋服を選びますが、その素材がどのような素材なのかという部分も考えるべきです。
売り手は長所は教えてくれますが、短所はほとんど教えてくれません。
わざと教えないお店もあれば、売っているのに知らないという事も多々あります。

どんな素材であっても長所と短所があるので、それを全て理解する必要はありませんが、理解しようと思う気持ちが大切だと事あるごとに僕は発信しています。

そうすることが物を大事にするという事に繋がりますし、長く愛用できるようにする要素になります。

素材の長所や短所、どのようなトラブルが今起きているのかって言う部分を理解しようと全く思わない人は、トラブルが起きても捨てて新しい物を買えばいいと思います。(そういう人はそう言われなくてもそうしてますけどね)


【エナメルの構造について】
エナメル製品はエナメル質の下に色が付いた革があり表面は透明なエナメルフィルムをラミネートされてある製品になります。(製品自体のカラーはエナメルではなく下地の革の部分になります)
透明なエナメルフィルムは接触した物質の色を転写吸収してしまうという特徴があり、数時間接触しただけで色はエナメル質の表面から下の革の方へ透過して色素沈殿します。これが「転写色移り」です。

布地や革と違い、熱や摩擦にも強く、完全防水の為シミが付着しにくい素材なのですが、転写色移りという他の素材にない欠点を持っているのがエナメルの特徴となります。

エナメルとは色の付いた革と透明なエナメルフィルムの2重構造で作られており、透明なエナメルフィルムの為に起こる特殊なトラブルという事をまずは理解してください。



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